小野小町、紫式部など平安女性の優雅で妖艶な美しさを幻想しました。
A-1
銀閣寺の向月台。月の夜の静けさはどんな趣でしょうか 。
A-2
風になびく藤をみて、昔の人も詠みました。「我が宿の池の藤波咲きにけり 山ほととぎすいつか来鳴かむ」 よみ人しらず 。
A-3
古都京都を吹く風の色は、ちょっとほろ苦いような気がします。
B-1
光をゆっくり浴びたいときは、大原へ。のんびりとあたたかさにつつまれて、ひととき憩いましょう。
B-2
京都の夏、祇園祭。山鉾の前掛や胴掛が音と熱気と一緒に揺れます。絢爛な祭のイメージです。
B-3
風に揺れる菜の花・・・松ヶ崎の風景は私の小学校時代の思い出です。
C-1
嵐山渡月橋。早朝、ベールをかぶった橋。そのむこうにはこんもりとした山がうっすらと透けています。
C-2
清水寺音羽の滝。清水の舞台から眺める澄みきった空は、私の気持ちを遠いところまで連れて行きます。
C-3
涼しさを絵にうつしけり嵯峨の竹(芭蕉)直線的なイメージと葉擦れの音が夏の涼を感じさせます。
D-1
大鼓の音、音との間。笛の響き・・・「風姿花伝」六百年前に書かれた心の動きをあらわす秘伝が、能楽堂には息づいているのですね。
D-2
貴族のみに許された禁色、その高貴な深みが似合うのは、やはり千年の都、京都かと思います。
D-3
鴨川沿いに紅枝垂桜がつづく「半木の道」。はんなりとした麗らかな春は、ほほ笑む顔が似合います。
E-1
トロッコから見る川の流れ、保津川下りのしぶき、山と岩と水とが織りなすのは「ソーダ!」
E-2
百人一首でも耳に馴染んだ「ひさかたの光のどけき春の日に・・・」春光の中にはらはらと花が散る音、残像が美しいこのうたをこの色に託しました。
E-3
伝統と歴史がかもし出す落ち着きが好きです。「昔ながら」という言葉を大事にしたい。
F-1
深緑の上で映える赤。法然院で地蔵院で、出逢ったぽとりと落ちた椿の花。潔くあえて「落ち椿」が美しいと言いたいのです。
F-2
糺の森は下鴨神社の境内に広がる原生林です。「偽りを糺す」の森・・・深く静かなところです。
F-3